










詳細不明のテラコッタの塑像。
仕入れたのは国内ですが、当時から詳細不明でした。
造形や素朴かつ繊細な加彩* (彩色) が素晴らしいと、一目惚れで買い求めたものです。
その時点では、自分で調べれば、あるいは同業者に教えを乞えば、
何物かはおおよそ分かるとタカをくくっていましたが、調べても訊ねても分かりませんでした。
さほど古いものではなく、おそらく「民藝」的なものだろうと思いますが、
土産物にしてはレベルが高い (高すぎる) ので、先住民 (原住民) 系 か 作家もの なのかもしれません。
似たものでは、
カラジャ族 (ブラジル) の土人形、ピーロ族 (ペルー) の土器に見られる模様や色彩、
ゲレーロ州 (メキシコ) のテラコッタ人形、セジュナン村 (チュニジア) の土人形…
等々がありますが、どれも「似て非なるもの」です。
この像は、
民族衣装を着て装身具を身につけた人物が ワニと思しき四足獣を捕まえている姿、に見えます。
表情からは、獲物 (捧げ物?) を捕まえた喜び や 猛獣を打ち負かした誇り のようなものは読み取れず、
淡々と、と言えばいいのか、己の役目 (生業) を果たしている、といった表情に見えます。
その顔の鼻の部分に小さなカケがあります。(写真9枚目 参照)
客観的価値 (≒相場) はまったく分かりませんが、個人的には高く買っています。
(「高額購入」でもありましたが、その意味ではなく、「高評価」の謂 )
丸い扁平な台は後に加えられたものだろうと思います。
本当は、この台は外したほうがよいと思っていますが、仕入れた時ののままにしてあります。
size≒ W50 x D50 x H210 mm (底盤を除く)
(底盤size≒ 90mmΦ x T3 mm)
weight≒310g
*註:加彩とは、
釉を用いず、顔料 (鉱物質の絵の具) で彩色すること。